これからどうします?

修羅の国・福岡で生きる30代独身女。家計簿、投資、一人暮らし、遠距離恋愛。

「仕事には行けるけど、休みになると体が動かない」私がカウンセリングに行った話④

春山です。もう7月も終わりですね。今年のカレンダーも、残すところあと5枚となりました。はやい。はやすぎる。

今日はうちの職場はノー残業デーでした。そして、ノー残業デーに残業するのが当たり前になりつつある、今日この頃です。だって定時ギリギリまでお客さん通すから。子どもがいる方は帰らざるをえないから。結局私が接客することになるから。これでノー残業になるわけないじゃんね/(^o^)\

そういうわけで、職場環境は相変わらずですが、働いております。「仕事には行けるけど」シリーズもいつの間にか4個目になってしまいました。お付き合いいただける方は、続きからどうぞ。

 

どうしても出勤できなかった水曜日の午前中、藁をもつかむ気持ちで、カウンセリングルームにメールを送った。

『どうしても体が動かず、仕事を休んでしまいました。どうしたらいいでしょうか。もしよければ、今日の夕方、カウンセリングを受けたいのですが大丈夫でしょうか。』

まとめて言えばこんなことを、つらつら書きなぐった。午後から出勤して、仕事帰りにカウンセリングルームに寄りたいと思っていた。しかし、こんな突然予約のメールを入れて、対応してもらえるのだろうか。不安が広がる。そして、先週のことを思い出す。カウンセリングルームから「今日明日カウンセリングに来てはどうですか」と返事をもらったとき、いやいやそんな大げさな、まだそんな病んじゃいないから大丈夫、と余裕こいていたのは、先週の私だ。それが、今や追いすがるようにメールしている。もし断られたらどうしよう。都合のいい、頭おかしい奴って思われたらどうしよう。悪い想像ばかりが頭を占めていった。

カウンセリングルームの始業時刻を過ぎても、メールは返ってこない。私はそわそわし始めた。ベッドに寝そべったり、床に這いつくばったり、机に座ったり、あちこち動いてみるが、どうにも落ち着かない。どうしてメールが返ってこないんだろう。いや、きっと忙しいんだ。それともやはりヤバい奴だと思われたのだろうか。今更なんだこいつと思われたのでは。時間がたつにつれ、後ろ向きな考えばかりが全身を埋め尽くしていく。もう1時間もしたら、午後のために出勤しなければいけない。それが怖い。

限界だった。カウンセリングセンターの九州支部に電話をかけた。が、なぜかつながったのは関西支部だった。「すみません、九州支部は電話が混みあっているようですね…」関西支部のスタッフの方は、申し訳なさそうにそう言った。九州の人間、どんだけ病んでるんだよ。私も含めて。また後でかけなおしてみてください、と柔らかい関西のイントネーションで丁寧に伝えられ、私は電話を切った。

電話を切った瞬間、何の前触れもなく、涙が出てきた。これまでどんなに泣きたくなっても「今ここで泣くと目が腫れて大変だから止めよう」「もう泣くような年齢でもないし」と留めてきた涙が、だらだらだらだら溢れてくる。止めようがなかった。

無意識に、誰か助けて、と言っていた。あらゆるものと切り離されて見捨てられたような気がした。たかが一度電話がつながらなかったくらいで、全て終わったと思った。

 

さんざん泣いた後、午後から出勤した。駅のホームに向かう上り階段が、やけに長く長く見えたのを覚えている。

職場に着くとちょうど昼休み中だった。ご心配かけてすみません、ご迷惑おかけしました、もうすっかり元気です!と周囲に言いまくりながら仕事の準備をする。パソコンが立ち上がるのを待ちながらスマホを開いた。――カウンセリングルームからメールが来ている。ドキドキしながら開けて読む。前にメールをくださった方と同じカウンセラーさんのようだ。電話がつながらなかったことへのお詫びと、いたわりの言葉と、今日の夕方の予約が取れたことが書いてあった。私は単純なので、それだけで少し安心した。突然飛び込んでも受け止めてくれる場所がある、というのは希望だった。

 

結果から言うと、カウンセリングには行けなかった。「ノー残業デー」の水曜日だったが、終業間際に窓口にいらしたお客様に対応するため、残業することになった。書類を整理し終わって、ふと時計を見ると約束の10分前だった。どう頑張っても予約時間には間に合いそうにない。ジェットコースター並みに感情をアップダウンさせながら取れた予約なのに、こんなに簡単に失くしてしまうのか、と悔しかった。何より、あんな切羽詰まったメールを受け取り、それでも労わってくれたカウンセリングルームの人に申し訳なかった。

慌てて給湯室に駆け込み、カウンセリングルームに電話した。メールをくださったカウンセラーさんが出られた。申し訳なさ過ぎて、言葉がうまく出てこない。しどろもどろになりながら、突然の予約に対応してくださってありがたかったこと、そして、せっかくの予約を残業のためにキャンセルしたいことを伝えた。

「キャンセルは構いませんが、春山さん、大丈夫ですか?つらくはないですか?」

カウンセラーさんの言葉に、また涙が出そうだった。大丈夫じゃない。つらい。しかし、まさか職場の給湯室で「いやあ全然大丈夫じゃないっすね、つらいですよ。自死も失敗しましたし、もう消えるか死ぬかって感じですよ」なんて堂々と言えるわけもない。「大丈夫です」と答えるしかなかった。

その場で週末の土曜日のカウンセリングを予約した。今日が水曜日、残るは木曜日と金曜日。残り2日、とりあえず生きようと思った。

 

↓「仕事には行けるけど」シリーズの他の話はこちら

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